アトリエあやはた

フランス便り

No.29

第29報です。こんにちわ。

長いことご無沙汰してしまいました。一時、朝のうち5・6度になったパリの気温は、今は(11月下旬)朝10度位午後15度位です。でもいつ急に寒くなるか判らないので油断大敵です。

10月28日から11月1日までパリの大きな展示会場ポルト・ド・ヴェルサイユで、恒例の「サロン・デュ・ショコラ」が開かれました。その場所は大きな大きなホールが7つあり、常に色々な催しで賑わっています。「サロン・デュ・ショコラ」の会場は、何百軒ものチョコレート屋さんが、フランスを始めヨーロッパ各地、ココアの産地ブラジル、ヴェネゼラ、メキシコからも出店しています。日本からは、マダム・セツコと言う店が出ていました。私とは関係ありません。
各店で豆粒位のチョコを試食させてくれます。私は昨年と同じく秋の木の葉型のチョコを買いました。この催しはパリだけでなく、モスクワ、ニューヨーク、東京でも開かれますが規模は小さいようです。

11月4日、縁あって友人夫妻(仏・日)とパリ最大の墓地ペール・ラシェーズに行って来ました。というのは、11月1日は、皆が菊の花を持ってお墓参りをするので、西洋の墓地に菊の花がどんな風に飾ってあるのか見たかったからです。
とにかく広大な墓地で、素晴らしい彫像がのっていたり、雰囲気のある扉があったりで、過去の栄光を示すお墓もありましたが、現在まで続くのは難しいようです。
菊の花は殆どが丸い形の花が10本位半円形に鉢に植えられているデザインで、丁度黄色い肉まんが山盛りの感じでした。ショパンやイヴ・モンタンのお墓もありました。マリア・カラスのもあったようですが、今は他へ移った(あるいは、海に骨を撒いた)ようです。
秋の一日、異国の祖先の方々に敬意を表しました。

11月7日、念願のコメデイ・フランセーズで「シラノ・ド・ベルジュラク」を観てきました。時々しか判らない台詞ですが、エネルギーいっぱいの俳優達は迫力があり楽しかったです。
11月11日・12日の連休(フランスの)に、手持ちのきものを出血大サービスの販売会をいたしました。急に決まった12月本格帰国のお知らせと共のご案内に、色々な方が駆けつけて下さいました。知り合いの美容院のご好意と、クラスメイト他の方々のお陰です。

パリの街・・・
パリの街は、車の中から石造りの建物や、街路樹の様子を見ている分にはとても素敵です。道路っぱたの紙くずも犬のフンも見えませんから。掃除の行き届いていない部屋の中や、はがれた壁やゆがんだ床も見えませんから。

スーパーマーケット・・・
フランスの人々は、「無料」と言う言葉が好きのようです。袋入りの小型パンや箱入りのビスケットには「増量」では無く、いくつ「無料」と書いてあります。電車の中のポスターにも「無料」の文字が目に付きます。

とにかくフランス共和国は、過去に移民をどんどん入れたので、今その人々の一部が失業者やホームレスになっています。道端に座りこんで紙コップを前に置いて、通行人に呼びかけています。子犬が一緒の人も多いのです。
困るのは、地下鉄ホームの隅の溝に立小便をしたりしますので、地下道に異臭がただよいます。
花のパリも、芸術のパリも、ファッションのパリもあったものではありません。

私は、12月28日成田着ANA206便で帰ります。

写真
1) サロン・デュ・ショコラの大きなポスターの前で。
2) きもの展示会の時来て下さったお客さまの赤ちゃんと一緒に。
   パパ(仏)、ママ(日)。

サロン・デュ・ショコラの大きなポスターの前で

サロン・デュ・ショコラの大きなポスターの前で

きもの展示会の時来て下さったお客さまの赤ちゃんと一緒に

きもの展示会の時来て下さったお客さまの赤ちゃんと一緒に
2006/11/27