アトリエあやはた

フランス便り

No.27

こんにちわ。第27報です。
8月16日に私がパリに戻って来たら、もう街はすっぽりと初秋の中にいました。8月中旬から9月にかけて、時々強い陽射しはあっても殆ど曇り空のもとです。木の葉がだんだん黄色や茶色になっていきます。街の中には赤くなる葉はありません。
秋に移っていく並木を通るとき、木々を見上げて歩くと危険です。 犬のフンに気をつけて歩かないと、ひどいことになります。まったく残念です。

石造りの古い街並みは文句なしに素敵ですが、見ると住むとは大違いです。勿論人々の生活状態は様々です。高級住宅街のアパルトマンで幾部屋もある環境で、ゆったり優雅に、しかし締めるところは締めて暮らしている人々もいます。日本の企業やお役所から駐在や出向で来ている方達の住宅は、古くても広いアパルトマンです。
昔、豊かな人が暮らしていた部屋数の多いアパルトマンを一寸改造して、部屋の数だけ学生に貸しているところもあります。従って、台所・お風呂・トイレは共同です。5部屋なら5人、6部屋なら6人です。多分昔住んでいた人は、郊外の一軒家に越して行ったのでしょう。よく物語に出てくる屋根裏部屋に憧れて越していって、悲鳴を上げている人がいるようです。家賃は安いのですが、狭くて、夏暑く、冬寒く、強い忍耐が必要のようです。
私の部屋は、新旧の中間の建物でまあまあでしょう。

パリの北西セーヌ河を越した所にデファンスという所があります。新凱旋門(旧凱旋門からひたすら真っ直ぐの所です)があって、近代的な様々の形のオフィスビルが聳え立っています。その形が実に様々で、広い広い広場があります。「ここは何処?アメリカ?」という感じです。まんまるのビルの中は映画館です。大きなビル全体が商店街だったりします。旧市街とのあまりの違いに「へえー!」と眺めて、お上りさんそのものです。遥か彼方に、本物の凱旋門がちっちゃく見えます。

先日、マリリン・モンローの写真展に行ってきました。今回の展覧会は、1962年にポートレートの第一人者バート・スタンが撮影した2571枚から59枚を選んだもので、若い頃のマリリン・モンローが美しく表現されていました。しかし、この特集が掲載されたヴォーグの発売前日に、マリリンは亡くなってしまいました。

写真
1)デファンスのほんの一部。
2)地下鉄ホームのマリリンの大きなポスターの前で。

デファンスのほんの一部

デファンスのほんの一部

地下鉄ホームのマリリンの大きなポスターの前で

地下鉄ホームのマリリンの大きなポスターの前で
2006/9/7