アトリエあやはた

フランス便り

No.10

こんにちわ。第10報です。
夫が生きて居れば、46回目の結婚記念日9月28日も過ぎて10月に入りました。

10月28日に一時帰国して、1ヶ月日本に居て12月初めに又フランスに戻ります。
お願いがあります。
「もうフランス語は、ぺらぺらなの?」とか「ずい分上達したでしょうね」
ナンテ聞かないで下さい。
パリ在住の友人達に「半年位でフランス語をモノにしようなんて生意気」「その位なら誰も苦労しない」と言われました。
ほんとに、亀の歩みですが、歩いていれば、いつかは目的地に着きますものね。

パリでもどこでも住んでしまえば、同じ普通の質素な生活です。
日本の方がず-ッと贅沢ですよ。
フランス女性の良い処は、顔を上げて真っ直ぐ前を向いてサッサと歩くことです。
犬の落とし物に気を付けて、時々下を向く私は負けています。
私も真っ直ぐ前を向いて歩く方ですが、あごを上げて目線を下にすると
イヤな女の雰囲気になりますよね。一人で困っています。

学校では、先生に指されて正しく答えられないと、口惜しさとジレッタサいっぱいになります。
みんなよく出来るのよ。
イタリヤ語・スペイン語はフランス語の親戚、英語はフランス語のお友達ですものね。
日本語、韓国語、中国語は、赤の他人です。どこにもつながりはありません。

とにかく、60年間のプライドも何もかなぐり捨てて立ち向かわなくてはならないのでぐったりです。
それならどうしてやるの?といわれると困るのですが

  • 5歳位の時に「話し言葉で一番きれいなのは、フランス語だよね。」という叔父達の会話を聞いた(62年前)。
  • 15歳の時に、高校の職員室で聴いた、シャルル・トレネのシャンソン「ラ・メール」(52年前)。
  • 23歳の時に、商社にお勤めのご主人のパリ赴任に付いて行ってパリに住んだ友達との文通(43年前)。

そんな折々のキッカケがずーっと私の中にあって、今ようやくフランスの中に身を置いているのです。

パリの庶民生活は、ファッションてどこにあるの?芸術って何?と言う日常ですが
それはそれで良いと思います。
パリの建物は石造りで外観は素敵ですが、とにかく中に入ると廊下は真っ暗(勿論電気は点きます)。
陽がささない部屋もあります。
古いアパルトマンは、エレベーターがありません。
5階や6階に荷物を上げるのも階段です。
アノ、映画に出てくる素敵な螺旋階段です。
勿論、中が改装されて小さいエレベーターが付いて居る所が殆どですが・・・。
みんな少しでも太陽を求めて、夢中になっています。

<帰るまでにやること>
 1.今後の滞在手続きについての研究。
 2.ある美しい日本女性に訪問着の着付け。
 3.新之助の海老蔵襲名パリ公演を観ること。
 4.もう一度少人数の撮影会をやること。

パリは駆け足で秋に入っていきます。やがて、枯葉の季節です。
9月初旬に行った撮影会第二弾の写真を送ります。
日本、フランス取り混ぜてのパリジェンヌ達です。
みんな恩人です。

フランスの恩人さん方

綾秦とおともだち 素敵なみなさん 若いお友達
2004/10/6